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   水戸城御三階櫓及び本丸角櫓発掘調査について
住民提案   


平成27年 6月30日
(性別:男性   年齢:50代)
現在、県立水戸三高グラウンドには、戦前まで御三階櫓があった。
また、水戸一高の土塁上の北西角・南西角には、幕末まで角櫓があった。
平成18年9月発行の県報告書を読むと、未だ発掘調査は行われず、
角櫓跡には、多数の瓦片が散布している状態であり、礎石もわからない状態
であるという。
城のシンボルであったご三階櫓も同様であるという。
せめて、しっかりした発掘調査を行い、どのような状況かを確認すべきであると強く思う。
ともに県立高校内であるので、調査は夏休み等に限られてしまうが、
先人の業績をしっかり残し、さらに私達の下の世代に申し送る事が大切ではないかと思う。
検討をお願いしたい。






平成27年 7月15日
教育庁文化課
〇〇様ご指摘のとおり,「水戸城跡」内には,かつて御三階櫓や角櫓等の建造物が存在しておりましたが,戦災等によって焼失してしまいました。現在,「水戸城跡」については,水戸市三の丸の本城枡形及び土塁,大手門枡形及び土塁,三の丸庁舎正門の土塁及び濠が「県指定史跡」に指定されており,御三階櫓や角櫓が存在していた箇所については「周知の埋蔵文化財包蔵地」となっております。
ご提案をいただいた御三階櫓や角櫓の発掘調査については,現時点において,「①土木工事等,開発に伴う発掘調査を行うこと」と「②重要遺跡の現状保存や活用を目的とした確認調査を行うこと」の2つの方法が考えられます。

①については,「周知の埋蔵文化財包蔵地」において改修工事など開発等の目的で土地を掘削しようとする際に,埋蔵文化財に影響を与える場合に限って発掘調査を行うこととなります。現在のところ,県立水戸第一高校及び水戸第三高校において大規模な改修工事等は予定しておりませんので,発掘調査の予定は,ございません。

②については,「水戸城跡」のような重要遺跡の保存と活用を目的として,所在地の市町村の教育委員会が確認調査を実施するものです。これは,あくまで遺跡内容や範囲把握を目的にしているため,最低限の掘り下げにとどめることを原則としています。
 現在のところ,水戸市におきましては,水戸城大手門と二の丸角櫓の復元整備に向けた取組をしており,この遺跡整備のため慎重に確認調査を実施しているところでございます。
なお,水戸城御三階櫓及び本丸角櫓についての調査は予定していないとのことです。

埋蔵文化財の保護は,現状保存(掘らないこと)を基本としています。これは,発掘調査や確認調査が必ず埋蔵文化財の解体や現状改変をともなうもので,ある意味で遺跡を破壊する行為を含んでおり,一度発掘調査をしてしまうと二度と元の状態に復元できないという性質をもっているためです。

〇〇様からのご提案のとおり,先人たちが今日まで守り伝えてきた埋蔵文化財を適切に保存し,後世の人々に伝えていくことが大切でございます。
県といたしましては,県民共有の財産である「水戸城跡」全体の保存と活用が適正に行われますよう助言・指導をして参りたいと思いますので,今後ともご意見を頂戴できれば幸いでございます。

教育庁総務企画部文化課 文化財担当 ℡029-301-5447
 



茨城県総務部報道・広聴課 広聴・相談担当
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